【口コミ】2ヵ所の桶谷式母乳育児相談室に行った感想

The following two tabs change content below.
助産師16年&母乳育児支援者&一児の母。助産師の仕事の中でも特に母乳育児支援が好きで、たくさんの母子の母乳ライフのお手伝いをしてきました。 「『母乳だけ』も混合栄養も全部母乳育児」という思いで、母乳育児を科学的な視点+リアル感覚の両方から解説しています。趣味は子ども服作り。

私は助産師ですが、このページでは「母乳育児をする1人の親」として桶谷式母乳育児相談室を利用した時のレポをまとめています。

行く前の私のイメージは、こんな感じでした。

  1. 桶谷式=食事指導厳しい
  2. 桶谷式=マッサージが痛くない
  3. 桶谷式=昔ながらの言い伝え的指導

果たして、実際はどうだったでしょうか?

桶谷式を利用した理由

レポを書く前に、「助産師なんだから、自分でケアできるでしょ?」とよく言われるので、桶谷式母乳相談を利用するに至った経緯を。

受診理由は「乳腺炎で(しかも両側性)で辛くて、自分1人の判断ではなく、誰かに一緒に解決法を考えてほしいと思ったから」です。

母乳相談の中でも桶谷式を利用した理由は、「近所の母乳相談が桶谷式しかなかったから」という単純なものです。

桶谷式は「科学的根拠のないことを厳しめに言われる」というイメージがあったのですが、「それでも他の助産師の目・手も借りたい!」という思いで相談しました。

⇧「猫の手」じゃなくて「助産師の手」が借りたかった。

1カ所目:桶谷式認定を受けたての30代助産師

最初に乳腺炎にかかったのは産後5ヵ月頃。

左右どちらも乳腺炎になってしまって、けっこうひどい状況でした。

「念のため乳腺外科にかかっておこう」と思って近所の総合病院の乳腺外科を受診し、そこから産科外来の母乳相談につないでもらいました。

そこで偶然担当してくれたのが、桶谷式の認定を受けたばかりの30代助産師さんでした。

結論から言うと、この助産師さんは私にはすごく良かったです。

具体的にどんなところが良かったか、4点にまとめます。

良かったところ①:遮ることなく、私の話を全部聞いてくれる。

この助産師さんが一番良かった点は、傾聴技術がすごいこと。

とにかく、

  • 私のこれまでの苦労(座って授乳するのを嫌がる=立って授乳など、苦労が多かったのです)
  • 今回の乳腺炎になってからの苦しみ
  • 今まで取り込んできたこと・工夫してきたこと

などをひたすら聞いてくれました。

これだけで、気持ちがどれだけラクになったことか。

自分の胸の内を全部吐き出せたので、この後の助産師さんからの「提案」をすんなり取り入れることができました。

良かったところ②:「指導」ではなく、「提案」をしてくれる。

健診・母乳相談室などで助産師から伝えられることは、従来は「指導」と呼ばれてきました。

近年この「上から目線」な感じは下火になりつつありますが、それでも「上から目線の『指導』」をする人が多いもの事実です。

この助産師さんの場合は、

  • 「~しなきゃだめよ!」という「指導」ではなく、
  • 「そういう事情・お気持ちなら、Aという方法か、Bという方法がいいかもしれないですね」といった「提案」

をしてくれました。

まったく押しつけがましくなくて「最終決定権はあなたにあるんですよ」というスタンスが、私自身が母乳相談をする時の目指すスタンスと一緒だと感じたこともあり、とても心地よかったです。

良かったところ③:乳房の触り方がまったく痛くない。

そもそも桶谷式乳房マッサージは「痛くない」ことをコンセプトにしていますが、それにしてもこの方のマッサージは本当に痛くなかったです。

痛くないどころか気持ちいい。

乳房マッサージは、つまるところ「1回の効果的な搾乳」であり、マッサージすること自体に乳腺炎治癒効果・母乳分泌促進効果はありません。

でもそう分かっていても、整体を受けているかのような感覚で、体がフワッと軽くなりました。

先述した「良かったところ①~②」のように対応の仕方がベースにあってのことだろうと思います。

良かったところ④:「桶谷式的考え方」と「科学的根拠のある考え方」の両方を伝えてくれる。

薄々感じている方もいるかと思いますが、私は「乳房マッサージ信仰者」ではありません。

私自身はむしろ「〇〇式」という流派のある母乳育児支援には違和感があり、助産師として母乳育児支援をする時には「母子の状況に寄り添った&できるだけ科学的根拠のある支援」をするよう努めています。

「桶谷式では〇〇するようになってますので、このやり方が正解なんです!」というニュアンスのことを言われたらイヤだな~と思っていましたが、それは全然ありませんでした。

この助産師さんは桶谷式の認定を受けるかたわら、日本ラクテーションコンサルタント協会が主催する勉強会(科学的根拠に基づいた母乳育児支援をする専門家を育成する団体)にも参加されていて、

  • 桶谷式の視点
  • 科学的根拠に基づいた視点

2つを両方提示してくださいました。

そして「どっちを採用するかは、あなた(つまり私)ですよ」という雰囲気だったので、とても気持ち良かったです。

2ヵ所目:推定70代の、ベテラン桶谷式助産師

2回目に乳腺炎にかかったのは産後1年6ヶ月頃。

70代とおぼしき、長年母乳相談専門の助産院を開業されている方でした。

結論から言うと、こちらの2ヵ所目の桶谷式母乳相談室ではひたすらイヤな思いしかしなかったです。

先述の30代助産師さんを受診できれば良かったのですが、帰省中に乳腺炎になってしまったので実家近くで母乳相談…ということになりました。

実家近くの母乳相談室が自宅開業の桶谷式しかなかったため、タイトル通り推定70代のベテラン助産師さんを受診することになり、とんでもない体験をすることになりました。

機嫌が悪くてもプロフェッショナルに振る舞うのが当然ではありますが、私が受診した日が偶然「この助産師さんにとって人生最大級にイラついていた日」だと信じたいです。

具体的にどんなところがイヤだったか、4点にまとめます。

イヤだったところ①:怒る&怒鳴る。

この助産師さんはあり得ないほど怒るし、時に怒鳴りました

道が分かりにくくて途中で迷い、遅刻しそうでマズイ!と道案内のお願い電話をしたら、

「カーナビもつけてないわけ!?」

と非常に理不尽なお怒り。(もちろんカーナビもグーグルマップも使ってましたよ)

助産院到着後も、「なんでもっと早くこれないわけ!?」と第一声から怒鳴り声でした。

 

余談ですが、私の実家は転勤族のため帰省先の土地勘が私にはまったくなく、この点も助産師さんには伝えてありました。

乳腺炎でそれでなくても心身ともにツライ&慣れない土地での子連れ移動で大変なのに、助産師としてというより、もはや人としておかしい感じの人でした。

今思えばこの時点で帰ればよかったなと思います。

イヤだったところ②:マッサージが気が遠のくほど痛い。

「とりあえず診るから横になって!!」と怒鳴られベッドに横になって始まったのが、超!!激痛乳房マッサージ

「こんな痛いマッサージ、私が新人助産師の頃だってやったことないよ…」というくらいヒドイものでした。

私が明らかに顔を歪め「イタタ…」とつぶやいても、「しょうがないでしょ!こんなに詰まっちゃってんだから!」と無視でした。

おっぱいも痛かったけど、心も相当傷つきました。

⇧マッサージ後もジンジンするくらい痛かった。

手首にジャラジャラ付けた時計・ブレスレットも気になったし、マッサージ前に手洗いもしないのもかなり気になりました。

イヤだったところ③:患者の話を聞かない&態度がずっと高圧的

ここまで読めばだいたい想像つくと思いますが、私の話はほとんど聞いてくれませんでした

とにかく「乳腺炎になった」という事実を責め立てる話を永遠と続けられました。

  • ~~食べ物を食べてたんでしょ!?(特定の食品を摂って母乳が詰まるという根拠はありません)
  • 水分摂ってなかったでしょ!?
  • ちゃんと飲ませてないから!

思い当たる節もないし、だいたい科学的根拠ない指導もあるし…と思いましたが、高圧的にまくしたてるので、反論の余地は皆無でした。

もちろん、「疲れてたのね」とかそういったねぎらいの言葉はただの一言もありません。

イヤだったところ④:指導内容が一方的&厳しい&非科学的で信頼できない。

イヤだったところ③でも少し書きましたが、

  1. 指導内容が「お菓子食べたでしょ!?」のような非科学的な内容メイン
  2. しかもそれが「絶対的答えだ!」という一方的な態度
  3. 口調が常に厳しく、信頼するに値しない

というのが、この助産師さんの態度でした。

生意気なようですが「よくこれで商売やってるな~」というのが正直な感想でした。

(しかもこれだけイヤな思いをして5000円払いました)

結論:桶谷式母乳育児相談室はアタリハズレが大きい。

私は偶然、両極端とも言えるような桶谷式認定助産師を受診したので比較してみました。

読んでいただいた通り、結局のところ「当たるか外れるか」の問題のようです。

「桶谷式=素晴らしい」

でもないし、

「桶谷式=厳しくてダメ」

というわけでもありません。

いくつか違いを例を挙げるなら…

食事に関して言えば、

  1. 食事が母乳に影響すると信じている桶谷式認定者もいる。
  2. 科学的根拠に基づいて、母乳と食事の関連性を重視しない桶谷式認定者もいる。
支援姿勢に関して言えば、

  1. お母さんの話を徹底して傾聴・共感してくれる桶谷式認定者もいる。
  2. 自分の考えることだけを一方的&高圧的にまくしたてる桶谷式認定者もいる。
乳房マッサージ(つまりは「効果的な1回の搾乳」)に関して言えば、

  1. 整体を受けているかのような気持ちのいいマッサージをする桶谷式認定者もいる。
  2. 気が遠くなるような激痛マッサージをする桶谷式認定者もいる。

といった感じです。

まとめ

  • 母乳相談室というと桶谷式が圧倒的に多いこと
  • 偶然私が桶谷式母乳育児相談室を受診したこと(しかも両極端なタイプ)

から、個人的経験談ではありますが、どなたかの役に立つかもしれないと思いまとめました。

今回は基本的に「1人の親」という立場からまとめましたが、「1人の母乳育児支援をする助産師」という立場から見ても、桶谷式認定者の中には「素敵だな。すごいな。」と思う人もいれば、「お母さんに寄り添っていないし、時代遅れだな。」と感じる人もいます。

結局のところ、「助産師にもアタリハズレ(合う合わない)があるように、桶谷式認定者もアタリハズレ(合う合わない)だな」というのが私の結論です。

でも、誰もが「アタリの母乳外来・母乳相談室」に行きたいですよね。

私が考える「いい母乳相談外来の見分け方」については別のページでまとめますので、そちらも併せてご覧ください。(現在準備中)