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こんにちは!ミカ子(@midwife_kaasan)です。
先日「いつまでおっぱい?」はプライベートな問題です。長期授乳はメリットいっぱい!で長期授乳のメリットと私の思うところを書きましたが、今回は私個人の長期授乳の経験談です。
長期授乳をしていくためのコツというか、私なりに気を付けてきたことについてもまとめます。
長期授乳について私の考えていること・長期授乳のメリットについてはこちら↓↓で書いていますで、今回の記事を読むにあたって参考にしてくださいね。
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娘の長期授乳の話
おっぱいが好きすぎる娘
私の娘は4歳ですが、絶賛長期授乳中です。
生まれた時からおっぱい大好き。今も大好き。
生後すぐは1日20回くらい授乳してたし、2歳を過ぎても夜間の授乳は約2時間毎でした。
児童館でも公園でも電車の中でも、欲しくなればいつでも授乳。
さすがに最近は外出先で欲しがることは皆無で、授乳は寝かしつけの時と、早朝の起き抜けの計2回程度です。
最近は、夜寝る時に「おはい!おっはい!」(←興奮しすぎて「おっぱい」と言えないw)と催促して、おっぱいを口に含むと「ムフフ…」とそれはもう幸せそうな、かわいい笑顔で眠りに落ちていきます。
私もそんな娘との時間が幸せです。
娘の場合は、生まれたばかりのころ~1歳半?2歳?くらいまでは「おっぱいタイムを楽しむ♪」なんて悠長なことはとても言えない、なかなか大変な母乳育児だったので、今のこの「おまけ」の期間が一番母乳育児を楽しんでいると言っても過言ではありません。
母乳が命綱でなくなった後の母乳育児の楽しさ
「母乳以外の食物から十分栄養を摂れるようになった!」と確信を持てた後の母乳育児って、外野からの雑音さえなければ、本当に何のプレッシャーもなくていいものです。
だって、もう「私の母乳で子どもを大きくしてあげなくちゃ!」と思う必要がないんです。
子どもが飲みたいだけ、テキト~に飲ませればいいんです。なんて気楽♪
娘は自己主張が非常に強いので、私の意見と対立してイライラする場面が多々ありますが、おっぱいを飲んでいる娘を見ると「まだ小さい子どもなんだな…」とフッと肩の力が抜けます。
さっきは怒りすぎちゃったな…と思う時も、授乳を始めると私も娘も冷静になって「さっきはごめんね。」と謝ったり、イザコザ中のお互いの気持ちを確認しあったり、仲直りの話し合いをするきっかけになっています。
周囲からの逆風は?
長期授乳を望みつつもかなわなかった人、あるいは今葛藤している人は、家族や親せき、友人、保育士…といった外野からの声に悩まされると思いますが、私の場合は仕事が助産師ということで、周囲の人(実母・友人・親戚)も何も言えなかったようです。
それから、世の中の「1歳超えたら断乳を!」の雑音がすごいことを仕事(母乳相談)の経験上知っていたので、長く母乳をあげていることを人前で話すのは必要最低限にしてました。
私の職業を知らない保育士(市の子育て相談員)と話の流れで娘の少食の話題になったことがありますが(1歳半ごろ)、やはり「おっぱい飲んでる内はねぇ…」と暗に長期授乳を責めらたので、「この市の専門職はアンチ長期授乳かもな…」と警戒して、その後の健診などでは尋ねられない限りは授乳中だということは話題にしないようにしてきました。
長期授乳を責めることによって、母親を追い詰めることはあっても問題の解決にはつながらないのにねぇ…あんな子育て支援なら私はいらないと思ってしまいました。
唯一避けて通れない夫の理解については、長期授乳のメリットを説明したおかげもあって積極的に応援してもらえているので、ここにストレスがないのはとても大きいですね。
もちろん、今後も娘が納得するまで母乳育児をしていくつもりです。
そろそろ卒乳か…?
4歳2ヶ月のある日、急に娘が「今日はお父さんと寝るの!」と言ったんです。
と思ったんですが、なんとおっぱいナシで夫と2人ですんなり寝てしまいました。
嬉しいやら寂しいやら、なんとも複雑な気持ちでした。
今は4歳4ヶ月ですが、その日の気分によって娘自身が母・父のどちらと寝るか決めている状況です。
夫の帰りが遅いことが多いので、必然的におっぱいでネンネが多いですが、この雰囲気だとある日急に
となるかもしれません。
嬉しいけど…やっぱり子どもの成長は寂しさもありますね。
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長期授乳をするにあたって私が気を付けたこと(コツのようなもの)
本当はコツなんていらないくらい、誰もが気軽に気楽に母乳育児や長期授乳を自由にできるといいと思うんですが、先日も長期授乳への逆風について書いたように、予防戦を張らないと心無い言葉がいろんなところから飛んできます。
自分たち親子が間違ったことはしていない自信があっても、不意をつかれて長期授乳を責められるとやはり傷つきますよね。
幼児が授乳することを「気持ち悪い」と思う人はけっこういるようなので、その辺りを誤魔化しながら授乳するためのコツについて(不本意ではありますが)まとめます。
バルーンチュニック
洋服は好みや体型の問題もありますが、それでもこういうバルーンチュニックはすごく重宝しました。
こんなの↓
とか、こんなの↓
ゆったりしていて、生地が良く伸びるものだと、子どもをすっぽりチュニックの中に入れてしまえます!
授乳服は乳首が露出してしまうので授乳ケープやストールが必要になりますが、バルーンチュニックなら何も持ち歩いたり準備する必要がありません。
電車の中のような人目に付く場所だと、ケープ出して…と準備していると「授乳するんだな」と周囲に悟られやすいですが、服の中に子どもを入れるだけなら気付かれないうちにササっと自然に授乳ができます。
スソがキュッとすぼまって、しっかりバルーンの形になっているチュニックの方が、子どもが手足をバタバタさせたり、屋外で風が吹いてきたときに露出してしまわないのでオススメです。
おっぱいに代わる言葉を
子どもが電車や人込みの中で「おっぱいほしいのぉ~!」と大声でアピールすると、白い目で見られて肩身の狭い思いをすることがあります。
幼児が授乳するのも何ら責められるようなことではないので、人がいようがいまいが「おっぱいほしい!」と言えばいいと私は思いますが、とにかく無用な暴言(「気持ち悪っ」!とか)から自分たちを守るためには隠語が役立ちます。
おっぱいではなく、例えば「マンマ」「ミルク」と表現すればちょっとオブラートにくるまれるかなと思います。
おっぱいに名前を付けてもいいかもしれませんね。「さっちゃん」とか「ちーちゃん」とか、子どもの胎児名に使った名前とか。
それから、ベビーサインもいいですね。
片手を繰り返しグーパーするのが「おっぱい」のサインですが、別にこれにこだわらず、親子だけで分かるサインを作ればいいと思います。
我が家も一時ベビーサインを使いましたが、深夜におっぱいが欲しくなった時も無言で手をグーパーするようになってしまって、「いやいや!夜は言わないと分かんないよ!」というツッコミ&爆笑と共にボツになりました。
かくれんぼする?
我が家の場合は隠語・ベビーサインの代わりに、外出先では「かくれんぼ」という言葉で授乳を表現していました。
娘が外出先でも授乳したがった時期は、とにかく毎日バルーンチュニック(あるいは普通のチュニック)を着ていましたから、
と娘がチュニックの中に潜り込んできて、勝手にブラジャーをズラして飲む…というのは日常茶飯事でした。
母乳育児について知識のない人ほど、本当にかくれんぼをしてるように見えるので、けっこうオススメです。
近しい間柄の人にはきちんと主張する
大衆に対しては基本的に長期授乳をひけらかさない方が得策なかと私は思いますが、身近な人とは多少の衝突は覚悟して理解を得られるように努力した方がいいだろうと考えています。
特に夫や実母(人によっては義父母も)、同居の家族は誤魔化しにくいので、理解を得ておきたいものです。
チクチク嫌味を言われたり責められたりしながら長期間授乳をしていくのはツライし、子どもも傷つきますから…
「昔は1歳で断乳が普通だったかもしれないは違うらしいよ。好きなだけ飲んでいいんだって。」「へー、今はそうなんだね」くらいで納得してくれる人ならこういうマイルドな言い方ができるに越したことありません。
でも「こんなに大きいのにおっぱい飲んで恥ずかしいねー。おかしいねー。」としつこく繰り返してくる人とは、一度はしっかり向き合わないと、顔を合わせるたびに同じことを言ってきます。
近しい間柄の人が長期授乳に否定的な態度をしつこく維持する場合、私だったらこんな風に進めると思います。
- なぜ大きくなった子どもが授乳しない方がいいと考えるのか?その根拠は?
- 実母・義母・姉などすでに授乳を終えた人は、自分が言われてきたこと・やってきたことへの思いがあるので一通り丁寧に話を聞く。
- 長期授乳のメリット(科学的根拠のあるもの)を説明する。あるいはこちらのページの「長期授乳のメリット」の項目を読んでもらう。
- 「だから自分たち親子は、自然卒乳するまで長期授乳をしていこうと思っている」と伝える。
- それでも理解してもらえなかったら、子どもの利益を守るために、その人とは授乳が終わるまで極力合わないようにする。
そうは言っても、夫や実母が相手だとかなり難しいものがあるとは思います。
でも、やれるだけのことはやって、後で後悔したり悲しい気持ちになったりしないようにしてほしいな…と思います。
長期授乳を否定しない人に相談する。
長期授乳をしている人がそもそも少ない(と思われる)のと、長期授乳している人はひっそりと実行しているので、同士が見つからなくて心細い思いをすることがあります。
私もそうでした。
確実に長期授乳をしている親子の味方になってくれる人に相談したり、自分の気持ちを打ち明けたりするのは、授乳を続けていく上で大きな力になります。
- NPO法人 ラ・レーチェ・リーグ日本:全国各地で、母乳育児に関心がある人が集まる「集い」を開催しています。
「集い」を主催するリーダーの方は科学的根拠を基にいくつかの提案はしてくださいますが、自分の経験談から何かを押し付けたり、参加者のやり方を否定したりしません。
今の(これまでの)苦労をねぎらい、勇気づけてくださいます。
私も参加したことがありますが(自宅から遠かったので1度しか参加できませんでしたが)、とても勇気づけてもらって心が軽くなって帰ってきました。 - IBCLC(国際認定ラクテーションコンサルタント):日本では一般的にはメジャーな資格ではありませんが、産科・小児科領域ではけっこう有名な資格で、母乳育児全般について、科学的根拠に基づいて支援ができる母乳育児の専門家のことです。
ただ、この資格を持って母乳相談をしている人を探すのは病院の内部事情に詳しくないと分からないかと思います。IBCLCがいない病院もありますし…
母乳相談の予約をする時に「IBCLCの有資格者(あるいは取得を目指している)の人に担当してほしい」と申し出れば担当してもらえるかもしれません。
特にラ・レーチェ・リーグの集いは個人的にオススメです。
母乳相談は費用が掛かりますが、集いの参加費用は無料ですし、母乳育児について正しい情報が得られるだけでなく、母乳育児を楽しんだり頑張ったりしている他の親子に出会うことができます。
近所に集いがない場合はオンラインでも参加できるようなので(オンラインは年会費がかかるようです)、孤軍奮闘しているように感じている人は是非検討してみてくださいね。
まとめ
私の長期授乳の経験談と、長期授乳をする上で外野からの騒音を最小限にするコツについてまとめました。
まとめていて、「後ろめたいことでもないのに、なんで隠れるように肩身を狭くして授乳しなきゃいけないんだろ…」とちょっと悲しい気持ちになりました。
でも私達の世代で母乳育児や長期授乳をする人が増えれば、それは一つの文化として子どもの世代に受け継がれていきます。
良い連鎖が続けば、今よりももっと母乳育児や長期授乳がスタンダードなものになって、戸惑ったり傷ついたりする親子が減ることにつながるだろうと思います。
自分の子どものためにはもちろんですが、孫・ひ孫の世代のためにも、是非子どもが欲しがるだけ長い期間、授乳を続けてくださいね。