産褥期(産後)の過ごし方は、妊娠・分娩経過・産後の体調によって違う

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助産師16年&母乳育児支援者&一児の母。助産師の仕事の中でも特に母乳育児支援が好きで、たくさんの母子の母乳ライフのお手伝いをしてきました。 「『母乳だけ』も混合栄養も全部母乳育児」という思いで、母乳育児を科学的な視点+リアル感覚の両方から解説しています。趣味は子ども服作り。

質問箱からこんな⇩質問をいただいたので、今回は産褥期の過ごし方についてまとめます。

産褥期(産後)の過ごし方は、妊娠・分娩経過・産後の体調によって違う

結論だけ言うと、「妊娠・分娩経過によって産褥期の過ごし方は異なるので、どんな経過になっても対応できるような臨機応変な体制を整えておくのが理想」となります。

例えば

  • 分娩時に多量出血してひどい貧血があったり
  • 出産の時の傷(外陰部でも腹部でも)が退院後も痛んだり
  • 分娩経過が長く大変で、疲れやだるさがなかなか抜けなかったり

というような場合には、時には産後1ヶ月を超えても軽い家事(洗濯物を畳むなど)をするのが間々ならない人もいます。

一方で、分娩所要時間が5時間くらいで、傷もなく、出血も少なく、入院中からとても元気な人もいます。

妊娠中に体作り・心の準備をすることである程度コントロールできる人もいるかもしれませんが、どちらの経過になるのかは多くの場合選ぶことはできません。

出産というのは、一種の賭け・ギャンブルのようなものともいえるかもしれませんね。

「産後1ヶ月は赤ちゃんのお世話以外何もしなくていい」サポート体制を作るのが、どんな経過にも対応できてベスト

産後の経過が良いか悪いかは、出産というビックリ箱のフタを開けてみないと分かりません。

ですからどんな経過になっても対応できるように、「産後1ヶ月は赤ちゃんのお世話以外何もしなくてもいい」状態になれるようにサポート体制を整えておくのがやはり理想だし、ベストです。

思っていたよりも産後の回復が良好で、「家族以外の人が出入りしない生活の方がむしろ快適かも…」と思えたなら、予定よりも早くサポートを切り上げてもらえばいいわけですしね。

産後のサポートが十分得られない場合は、「サポートを買う」ことを検討

そうは言っても

  • 父母・義父母が働いている
  • パートナーは育休を取得できない
  • 実家や義父母との関係がよくない
  • 頼るはずの両親などが亡くなっている/疎遠

などの理由で、家族内での産後のサポート体制を整えることが難しい場合もたくさんあると思います。

経済的に許させるのであれば、

  • 家事代行サービス
  • 自治体のファミリーサポートサービス(民間の家事代行サービスよりかなり安い)

などを積極的に使って「お金で解決できることはお金で解決する」のがいいと私は考えています。

家事も育児も全部をお母さんが背負って、心身の健康を損なったり、余裕がないことによって夫婦関係(パートナーシップ)に傷が入ったりすると、後から修復するのはかなりコストも労力もかかるからです。

もったいない!贅沢!と思うかもしれませんが、子育て期の「お金で解決できることはお金で解決する」の精神はかなり重要だと感じています。

産後に家事代行サービスなど見知らぬ人からサポートを買う時に、ストレスを少なくするポイント

家事代行サービスやファミサポが入るとなると、見ず知らずの他人が自宅に上がり込むことになりますよね。

経済的にはサポートを買うことができても、「赤の他人が自宅にいる」という状況に抵抗があって利用に至らない人もたくさんいらっしゃると思います。

赤の他人が自宅に来るのに抵抗感がある人ほど、産後に心身ともに辛くなってからでは見ず知らずの人を家に上げるのに抵抗が大きく、対応が後手後手になることが多いように感じますので、比較的心身が安定している妊娠中にお試し利用をしておくのを私はおすすめしています。

確かにお金はかかりますが、先述した通り、産後に心身の健康を損なったり、パートナーとの関係が劣悪になってからそれに対処することに比べたら、はるかにお金も労力も節約できるからです。

最終的には、自分の心身の体調をよく見極めながらその都度「できること」「できないこと」を判断していくしかない

ここまでを簡潔にまとめると、
「産後の生活は最悪の場合を想定し、ちょっと過剰気味にマンパワーを配置しておくのがベスト」
となります。

それでも様々な事情で十分なサポート体制を整えるのが難しいご家庭もたくさんあると思います。

そのような場合に、

  • 産後何日目から料理はしていい?
  • 産後何日目から洗濯はしていい?
  • 産後何日目から買い物に行っていい?
  • 産後何日目からお風呂掃除してもいい?

といったような具体的なご質問をいただくことはとても多いのですが、これらの質問には妊娠中にお答えすることはできません。

「退院直後から全部やって大丈夫だった。上の子の幼稚園の自転車送迎だってできた!」という人もいれば「座って洗濯物を畳むことすらできなかった」という人もいます。

産後の「その時」になって、心身の体調に応じて「できるか?できないか?」臨機応変に考えていくしかないのですね。

家事別「いつからやっていい?」にあえて目安をあげるなら

ここまでまとめてきたように、産褥期の過ごし方はケースバイケースな部分が大きく、「産後〇日から○○をやってOK」とは言えないのがお分かりいただけたかなと思います。

それでも「何か目安を…ヒントを…」と考える人もいると思いますので、

  • 初産婦さんで
  • 妊娠・分娩経過が順調で
  • 退院後の心身の体調は良好

な場合の、私が考える一応の目安を挙げておきます。

くどいようですが、「やってみてしんどかったら休む」のは、どんな場合でも基本です。

  1. 洗濯物を畳む:退院直後から
  2. 洗濯物を干す:退院後1~2週頃から
  3. 料理する:産後2~3週頃から
  4. 掃除機をかける:産後2~3週頃から
  5. 買い物に行く:産後1ヶ月頃から
  6. お風呂掃除:産後1ヶ月頃から

まとめ

産褥期(産後)の過ごし方について、私の考えをまとめてきました。

産後の家事でとりわけ困るのが「料理」というご家庭が多いと思います。

なぜなら料理は非常にタスクが多い&複雑だから。

  1. 買い物に行く
  2. 買ってきた食材を整理して冷蔵庫に保存する
  3. 献立を考える
  4. 調理の手順を考える
  5. 料理する

…といった具合に。

お父さんになった男性で「料理だけはできない」という人が多いのは、こういったタスクを組み立てるのが一朝一夕にはできないからだと思います。

お母さんが料理をする場合でも、料理の手が離せないタイミングで赤ちゃんが泣き始めたりするので、まとまった時間を料理にかけられずに負担に感じることが多いようです。

  • パートナーに妊娠中から料理の練習をしてもらったり(献立を考えて買い物に行くところから)
  • 食材宅配サービスを使う

ことが必要になると思います。

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料理に次いでタスクが多いのが洗濯。

洗って→干して→取り込んで→畳んで→片づける

といった感じで工程が多いですよね。

産後の家事全般をお母さん・お父さん2人でなんとかしないといけなくて、経済的にどうにか許されるのであれば、乾燥機付き洗濯機も必需品と言えると思います。

「洗って→干して→取り込んで」までがワンアクションで済みますから。

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産後の体調は赤ちゃんのお世話やパートナー関係にも直結してくるので、「その時の体調に合わせて、とにかく無理をしないでほしい」というのが私の思いです。

ご家庭毎にできること/できないことが違い過ぎるので、こうして記事に目安をまとめるのは非常に難しいのですが、何かのヒントになれば幸いです。

食材宅配ヨシケイは産後におすすめ!メリット・デメリット解説

2019年5月9日

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