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このページでは「どんな吸い方・くわえ方」をさせれば、乳首の痛みを改善・予防し、母乳分泌を促進できるかについてコツをまとめています。
授乳のことをこんな風に思っていませんか?
- 授乳=痛いもの
- 生まれてしばらくの乳首の痛みは我慢するもの
- 授乳の痛みはみんなが通る道
授乳時の乳首の痛みの原因のほとんどは「赤ちゃんの乳首のくわえ方」にあります。
すでに乳首に傷があったり痛みがある場合でも、抱き方やくわえさせ方を修正するだけでその日から痛みがラクになることがよくあります。
「母乳が出ない」「おっぱいが張ったり、しこりができて痛い」場合も、吸い付かせ方が浅いことが原因の1つであることがよくあります。
それくらい、吸い付かせ方(深い吸着)は母乳育児をする上で重要な要素です。
コツ①:乳首と赤ちゃんの口の高さが同じになるようにする。
お母さんの腕や手の力だけで、赤ちゃんの頭を持ち上げるように抱っこするのは乳首の痛みの原因になります。
赤ちゃんの口の高さ=乳首の高さになるように、高さの調整を必ずしましょう。
どんな抱き方で授乳するかによって高さ調整のコツは違ってきますが、一般的な横抱きの場合はボリュームのあるクッションや座布団、授乳用クッションが役立ちます。
-
できるだけ少ない数のクッションで調整する。
クッションをいくつか組み合わせると授乳している間に崩れてきて、授乳に集中できないことがよくあります。 -
十分な高さになるように調整する。
高さが足りないとお母さんの足がつま先立ちになったり、腕の力に任せた高さ調節になってしまうので疲れます。
①・②両方をかなえてくれるクッションとして、個人的には「青葉」の授乳クッションが使いやすいと感じています。
コツ②:赤ちゃんの頭~おしりは一直線&同じ高さになるようにする
これは横抱き(交差横抱き)とフットボール抱きでのコツになり、タテ抱きには当てはまりません。
「乳首の高さ=赤ちゃんの口の高さ」にするだけでなく、「赤ちゃんの頭~おしりまでを、一直線&ほぼ同じ高さにする」のも大事なコツです。
赤ちゃんの頭~おしりが一直線でほぼ同じ高さにできると、よくあるこんな⇩状況を回避できます。
- 赤ちゃんの頭だけを高くすると、ずり下がってきて、お母さんの腕や手の力(筋力)で赤ちゃんの頭を持ち上げている状態になる→
- 授乳している内に腕や手が疲れて、赤ちゃんの頭を支えられなくなる→
- 赤ちゃんがおっぱいにぶら下がったような状態(浅い吸い付き)になる→
- →乳首が痛い、傷ができる
コツ③:赤ちゃんとお母さんのおなかをくっ付けて、2人の体が密着するようにする
痛くない授乳のためには、お母さんと赤ちゃんの体がピッタリくっついていることもとても重要です。
ピッタリくっつくというか、「お母さんの体に赤ちゃんを巻き付けるように」抱くのがポイントです。
着物を着付ける時のように、赤ちゃんを体に巻き付けるイメージで抱くとうまくいくと思います。
反対に…
こんな姿勢⇩でそのまま授乳すると、2人の体が離れすぎているので深い・痛くない位置まで吸い付かせることは難しくなります。
コツ④:片手を使って乳房を優しくつぶす
生まれたての赤ちゃんの口はとても小さいです。
赤ちゃんにとってのおっぱいは、私たち大人の感覚で言うなら大きな佐世保バーガー級に巨大です。
こんな大きなハンバーガーを口に入れる時、私たち大人はどうしますか?
そう、手でつぶして食べますよね?
生まれたての赤ちゃんへの授乳時も同じです。
こんな風に赤ちゃんの口の向きに合わせておっぱいを優しくつぶしてあげる(C字ホールド)と、より深く吸いつくことができるので、「乳首が痛い!」を予防したり治癒を早めることができます。
コツ⑤:赤ちゃんの下あごをおっぱいに付けて、赤ちゃんの顔がちょっと上向きになるようにする
うつむいた姿勢で飲んでいると乳首を口の奥深くまで引き込めないので、これも「乳首痛い!」の原因になります。
授乳する時は、どんな抱き方でも、赤ちゃんの顔が上を仰ぎ見るような角度にしましょう。
そもそも飲み物を飲む時は下を向いては飲みませんよね。
こんな風に⇩上を向いて飲みます。
この上を仰ぎ見るような姿勢を授乳時に再現するには、赤ちゃんの下あごをおっぱいにくっつけるのが大事です。
下あごをぴったりおっぱいにくっつけると、必然的に赤ちゃんの鼻の下に少し隙間ができるので、赤ちゃんの呼吸もラクにできますよ。
コツ⑥:赤ちゃんが大きな口を開けるのを待って、素早くくわえさせる
授乳になれない時期は特に、
「あ~!赤ちゃんがおっぱい欲しがってる!早くあげなくちゃ!」
と焦って、大して開いてない、小さなお口に乳首を突っ込むように授乳することがよくあります。
ちょっとしか開けてない小さなお口にくわえさせても、乳首が痛くない、深いところまで吸い付かせることはできません。
タイミングよく素早く、大きな口で吸い付かせるためのポイントは以下の4点です。
- 泣き始めてから授乳を始めると赤ちゃんが怒り過ぎてうまくいかないので、モゾモゾしたり、手をなめたりしたら、泣き始める前に授乳を始める。
- 乳首の先で赤ちゃんの唇をなぞったりツンツンしたりして、大きなあくびをしたような口になるまで気長に待つ。
- 口を大きく開いたら口を閉じきる前に、素早く!でも優しく!口の奥深くに乳首が入るように赤ちゃんを引き寄せる。(お母さんが前かがみになってはダメ)
- もしタイミングを逃して浅いところまでしかくわえさせることができなかったら、何度でもやり直す。
「浅くてもとりあえず吸えてるからまぁいっか!」という妥協は「乳首痛い!」の元凶です。
コツ⑦:乳首を赤ちゃんの鼻でスタンバイさせて、赤ちゃんの上あごに向かって吸着させる
乳首を赤ちゃんの口の真ん中目掛けて入れるのは、よくある失敗例の1つ。
乳首は赤ちゃんの上あごに向かって入れます。
- 乳首は赤ちゃんの鼻辺りでスタンバイ
- 乳輪の下端で下唇を押し下げて大きく開口させながら
- 乳首を上唇から滑り込ませるようにして
- おっぱいにかぶりつくように吸着
- 乳輪がほぼ隠れる「深い吸着」の完成♪
反対に…
赤ちゃんの口に乳首を真っすぐ、舌に乗せるようにくわえさせると「浅い吸着」になりやすいです。
乳首を真っすぐ入れると、赤ちゃんの口の奥に入りきる前に赤ちゃんが吸い始めてしまい、結果的に「浅い吸着」になってしまうんですね。
コツ⑧:お母さんが前かがみにならない
お母さんが前かがみになって授乳していると背中や腰が疲れてくるので姿勢をキープできず、「深い吸着」も維持することができません。
「コツ①:乳首と赤ちゃんの口の高さが同じになるようにする。」と関連することですが、お母さんが前かがみになるということは「高さが足りない」ということです。
前かがみにならなくていい、座る場所の工夫・クッションの駆使をしてください。
コツ⑨:赤ちゃんの唇を内側に巻き込まないように修正する
ここまでのコツを全部駆使してもそれでも「深く吸えてるはずなのに痛いな…」と思う時は、赤ちゃんの唇が内側に巻き込んでいる場合があります。
吸い付かせたら赤ちゃんの唇が外側にめくれているか確認して、巻き込んでいたら指で外側に出るように修正してあげましょう。
授乳しながらだと、赤ちゃんの下唇は目では確認できないことが多いと思います。
家族に見て確認してもらうのもいいですが、一番簡単なのは、お母さんの指先で下唇が外側にめくれているか、触って確認することです。
口を大きく開けた状態でこんな感じ⇩の唇の向きになればOKですよ。
コツ⑩:深い吸着になるまで、何度でもやり直す
最後のコツは精神論に近いかもしれません。
浅くても痛くても、「赤ちゃんが吸ってるからまぁいっか」とお母さんの気持ちとしてはなるかもしれませんが、あきらめてはいけません。
「ちょっと痛いかも…浅いかな?」と思ったら妥協せずにやり直すことです。
赤ちゃんも「いつもの吸着の深さ」に慣れて学習していきますから、赤ちゃんが大きくなってから吸着を深く修正するより、生後できるだけ早い時期に学習してもらった方が、のちのちもラクですよ。
まとめ
授乳で乳首が痛くなるのを予防&改善するための「深い吸着」のコツについてまとめました。
このページは「深い吸着のコツ」の総論なので、横抱き・タテ抱き・フットボール抱き、それぞれの抱き方での具体的なコツはこちら⇩からどうぞ。(一部準備中)