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という疑問にお答えします。
搾乳器で痛い!出ない!にならない9つのコツ
「搾乳器でならラクに搾乳できると思って買ったのに、なんだかうまくいかない…」という人もいると思います。
搾乳器での搾乳で痛みがあったり、思うように母乳が出ないのは、搾乳器の使い方が適切でない場合もありますので、使い方のポイントを8つにまとめていきます。
搾乳器での搾乳のコツ①:カップと乳房の間に隙間ができないようにピッタリと当てる
カップと乳房の間に少しでも隙間ができると吸引圧がかからないので、搾乳量が極端に少なくなります。
必要に応じて、少し乳房を持ち上げてみたり、カップを押し当てるようにしてみたりする工夫が必要です。
搾乳器での搾乳のコツ②:カップの中央に乳首がくるようにする
搾乳器のカップ中央には乳首を引き込むための「口径」があります。
その口径の真ん中に乳首が入るように注意深くセットしましょう。
乳頭が搾乳器カップの口径の真ん中にきていないと乳頭が痛んだり傷ができたりする原因になりますし、吸引圧が適切にかからないので搾乳量も減ります。
搾乳器での搾乳のコツ③:弱い吸引圧の「呼び出し吸てつモード」を最初に使う
「搾乳器の選び方5つのコツ」で詳しく解説していますが、搾乳器を選ぶ時は赤ちゃんの自然な吸てつリズムを再現してくれる「2フェーズ搾乳技術」が搭載されたものを選ぶといいです。
- 最初は「呼び出し吸啜」と言って、小刻みに乳頭・乳輪を吸います。
- 母乳がピューピュー出てくるようになってから、「ゴックンゴックン」というゆっくりとした飲み方に変わります。
この2段階の飲み方を再現することを「2フェーズ搾乳技術」と言います。
「2フェーズ搾乳技術」が搭載された搾乳器を使っていることを前提として説明すると、搾乳器で搾乳する時にはいきなりギュ~っと強い搾乳圧をかけてはいけません。
いきなり強い圧をかけると、こうなります。
- 痛い
- →オキシトシンの分泌量が減る
- →母乳を乳房の外に押し出す力が弱くなる
- →母乳分泌量(搾乳量)が減る。
赤ちゃんが実際に授乳する時にそうするように、最初は「小刻みに」「弱い圧力で」搾乳開始しましょう。
搾乳器での搾乳のコツ④:弱い吸引圧で母乳がジュワ~っと出てきたら、少し吸引圧を上げる
- コツ③で書いたような、弱い吸引圧での「呼び出し吸てつモード」を使って乳頭からジュワ~っと母乳が出てきたら(たいていは1分程度)
- 赤ちゃんの「ゴックンゴックン」という飲み方を再現した、少し高い搾乳圧に調整します。
ジュワ~っと出てくるのにかかる時間は、目安としては1分程度ですが、人によってかなり左右しますので、搾乳器カップ内の乳首の先から出てくる母乳分泌状況をよく観察してみてくださいね。
搾乳器での搾乳のコツ⑤:たくさん絞りたいからといって、我慢して高圧で搾乳しない
コツ④で「赤ちゃんのゴックンゴックンという飲み方を再現した少し高い搾乳圧に…」と書きました。
痛みを感じるほどの搾乳圧にすると乳腺に負担がかかってトラブルの元になりますし、先述したようにオキシトシン分泌が減って最終的な搾乳量が減るかもしれません。
搾乳器での搾乳のコツ⑥:搾乳時間は厳密には決めず、母乳分泌状況を見て決める
ここまで説明した、搾乳器での搾乳圧調節方法をおさらいをしてみます。
- 最初は弱い吸引圧の「呼び出し吸てつモード」から始める
- 目安として1分程度すると、母乳がジュワ~っと出てくる。
- ②になったら少し搾乳圧を上げて、「赤ちゃんがゴックンゴックンと飲む」時を再現する。
「左右5分ずつ、2クール搾乳してね!」みたいな指導をされる場合もあるかもしれませんが、一律に時間で搾乳時間を決めるのはナンセンスです。
まだシャーシャーと母乳がたくさん出てる(射乳している)なら、その波が終わるまでは搾乳を続けます。
「後乳」にはこんな特徴があります。
- 前乳に比べて脂肪分が多く含まれる。
- 脂肪分が多く含まれるので、赤ちゃんの脳の発達を促したり、体重増加を良くしたり、腹持ちを良くしたりする効果がある。
射乳の途中で、これから後乳が出てくる!というところで「時間が来たから搾乳終了!」にするのはもったいないですよね。
搾乳時間はあまりカッチリ決めず、搾乳終了のタイミングは母乳分泌状況を見ながら臨機応変に決めましょう。
搾乳器での搾乳のコツ⑦:できれば最後に手絞りでも少し搾乳する
と感じると思いますが、できれば両方やることをおすすめします。
搾乳器+手絞りの併用をおすすめする理由は2つあります。
- 「搾乳器での搾乳と手での搾乳を併用すると搾乳量が増える」という報告があるから
- 搾乳器で搾乳する場合、ある特定の乳腺だけから搾乳している可能性があるから
②について少し詳しく解説します。
搾乳器だけの搾乳だと母乳が残ったままになる乳腺もあり、
- 乳腺炎などのトラブルの原因になったり
- 母乳分泌量が減少する可能性があります。
搾乳量を増やすためにも、搾乳のし残しで起こるトラブルを防ぐためにも、搾乳器での搾乳後は手絞りもしておくとより良いのです。
毎回手での搾乳を併用することが難しい場合は、何回かに1回でもしておくといいですね。
手絞りでの搾乳方法は「手での搾乳方法5つのコツ」にまとめていますので、併せてご覧ください。
搾乳器での搾乳のコツ⑧:搾乳量をさらに増やすために、赤ちゃんの写真・動画を観ながら搾乳する
搾乳の理由が母子分離(赤ちゃんが入院中・職場復帰など)の場合は、次のような工夫をすることで搾乳量アップが期待できます。
- 赤ちゃんの写真や動画を見ながら搾乳する
- 赤ちゃんが入院中の場合は、面会時に赤ちゃんの保育器(あるいはコット)のすぐそばで搾乳させてもらう
「赤ちゃんかわいいな、会いたいな」と思うだけで、リラックスできたり、母乳を勢いよく押し出す「オキシトシン」というホルモンがたくさん分泌されます。
「オキシトシン」がたくさん出るように、赤ちゃんを思い浮かべたり、実際に見たりすると搾乳量を増やすことができますよ。
搾乳器での搾乳のコツ⑨:搾乳が長期間必要な場合、かなり本気で母乳量を増やしたい場合は「ダブルポンプ」で搾乳する
左右同時に搾乳することを「ダブルポンプ」と呼びます。
ダブルポンプでの搾乳は様々なメリットがある一方で、
- 機材の購入・レンタルにお金がかかる
- 洗浄するパーツが多くなるので手間がかかる
といったデメリットもあります。
ですからすべての人にダブルポンプでの搾乳をおすすめするわけではないですが、こんな場合は左右同時に搾乳する「ダブルポンプ」での搾乳が有効かもしれません。
- 赤ちゃんが早く小さく生まれた場合など、搾乳期間が1~2ヶ月以上必要な場合
- 赤ちゃんと一緒に生活していて、現在は混合栄養だけど、お金がかかっていもいいから母乳メイン or 母乳だけにしたい場合
ダブルポンプをおすすめする理由は以下の2つです。
- 左右同時に搾乳した方がプロラクチン(母乳を作り出すホルモン)濃度の上昇が大きいことが分かっているから。
- 左右別々に搾乳するよりも射乳反射の回数が増える、搾母乳の熱量が増加するなど、オキシトシン(母乳を勢いよく押し出すホルモン)分泌にも効果的に働くから。
まとめ
搾乳器で搾乳する時に、痛みなく、よりたくさんの母乳を搾乳するための9つのコツについてまとめました。
- カップと乳房の間に隙間ができないようにピッタリと当てる
- カップの中央に乳首がくるようにする
- 弱い吸引圧の「呼び出し吸てつモード」を最初に使う
- 弱い吸引圧で母乳がジュワ~っと出てきたら、少し吸引圧を上げる
- たくさん絞りたいからといって、我慢して高圧で搾乳しない
- 搾乳時間は厳密には決めず、母乳分泌状況を見て決める
- できれば最後に手絞りでも少し搾乳する
- 搾乳量をさらに増やすために、赤ちゃんの写真・動画を観ながら搾乳する
- 搾乳が長期間必要な場合、かなり本気で母乳量を増やしたい場合は「ダブルポンプ」で搾乳する