搾乳の冷凍・冷蔵保存方法と保存期間

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助産師16年&母乳育児支援者&一児の母。助産師の仕事の中でも特に母乳育児支援が好きで、たくさんの母子の母乳ライフのお手伝いをしてきました。 「『母乳だけ』も混合栄養も全部母乳育児」という思いで、母乳育児を科学的な視点+リアル感覚の両方から解説しています。趣味は子ども服作り。
絞った母乳はどうやって保存すればいいの?

冷凍・冷蔵でいつまで保存できる?

という疑問にお答えします。

この記事で分かること
  1. 母乳の冷凍・冷蔵保存方法
  2. 母乳の冷凍・冷蔵保存期間と保存の注意点
  3. 搾母乳の加温・解凍方法

搾乳の冷凍・冷蔵保存方法と保存期間

搾乳の冷凍・冷蔵保存方法

搾乳をして、冷凍庫・冷蔵庫にしまうまでを、5つの工程で説明していきます。

①母乳バッグを準備する。

搾乳の保存には、母乳バッグ(母乳パック・母乳フリーザーパックなどとも言います)を使うのが一般的です。

もし自宅にある哺乳瓶の数に余裕があれば哺乳瓶で保存してもいいですが、NICU(新生児集中治療室)の看護スタッフや保育園の保育士など、搾乳を扱う人に哺乳瓶でもOKか要確認です。

母乳バッグには40ml・50ml・80ml・100ml…と様々な容量の種類がありますが、「母乳バッグのサイズは赤ちゃんが1回に飲む量に合わせる」が基本です。

ミカ子
けっして、1回に絞れる母乳量に合わせて選択しないように!

なぜなら、赤ちゃんが飲むのにちょうどいい温度に温めた母乳は、衛生面の理由から再冷蔵・再冷凍ができず、飲み残した分は廃棄になってしまうからです。
(解凍母乳については、解凍後冷蔵庫でなら24時間の保存が可能とされています。ーNICUスタッフのための母乳育児支援ハンドブック―あなたのなぜ?に答える母乳のはなしより)

もったいない!

例えば、1回70ml飲む赤ちゃんだったら80mlか100mlの母乳バッグがいいですね。

メーカーはどこのモノでも大丈夫です。

②哺乳瓶・コップなどに搾乳する。

母乳バッグの内側は滅菌されていますので、直接母乳バッグに搾乳するのはおすすめできません

清潔な搾乳瓶・哺乳瓶・コップ・おちょこ等に搾乳してください。

搾乳のコツについては、以下の記事にまとめています。

  1. 手絞りでの搾乳方法~5つのやり方のコツ~
  2. おすすめの搾乳器と、搾乳器での搾乳のコツ

③哺乳瓶などに搾乳した母乳を母乳バッグに移す。

先述したように、母乳バッグ内部は滅菌されていますので、手洗いをしてキレイな手で搾母乳をバッグに移し替えます

搾乳を終えて、スマホ・リモコンなどアチコチ触ってしまった場合は、もう一度手洗いしてくださいね。

搾母乳を移し替える時は、母乳バッグの内側が汚染されないよう、なるべく母乳バッグの淵に哺乳瓶や手指が当たらないように気を付けてください。

それから母乳バッグには「ここまでなら入れていいですよ~」というラインが付いているので、けっしてそれ以上入れないように注意!

冷凍の場合は母乳が膨張するので、入れ過ぎると母乳がバッグからはみ出したり、バッグが破れる可能性があります。

⇧規定のライン以上に母乳を入れないように!

④空気を抜いて密閉する。

冷凍すると母乳は膨張するので、バッグの中に空気が入った状態で冷凍させると、バッグが破れるリスクがあります。

空気を抜きながら真空パックするような感じで、バッグを密閉しましょう。

こちら⇩の動画が分かりやすいと思います。

⑤搾乳した月日・時間・搾乳量を記入し、冷凍庫・冷蔵庫へ保管

母乳バッグには氏名・搾乳月日・時間・搾乳量を書けるシールが付属していますので、これに記入をします。

⇧母乳バッグ付属のシール

この後説明しますが、搾乳には冷蔵の場合・冷凍の場合それぞれで保存期間があります。

当たり前ではありますが、古い物から使う、保存期間内に使うのが鉄則ですので、搾乳月日・時間は必ず記録しておきましょう。

NICUや保育園内で使用する場合は記名も忘れずに!

記名してないと誰のものか分からないと見なされて、感染管理の問題から廃棄されてしまいます。

最後に、搾母乳を入れたらなるべく早く、母乳バッグを冷凍庫・冷蔵庫に収納しましょう。

冷凍・冷蔵した搾母乳の保存期間と保存の注意点

搾乳の保存期間は、それぞれの病院や保育園によってかなり違いがあると思いますので、組織内でルールがある場合はそれに則っていただくのがいいと思います。

一般家庭内でお母さん・お父さん自身で管理する場合の参考として、大山牧子著:NICUスタッフのための母乳育児支援ハンドブック―あなたのなぜ?に答える母乳のはなしに書かれている「推奨される母乳の保存期間」を載せておきます。

⇧室温での使用期間は「20℃で管理できた場合」ですので注意!

注意

「冷凍の方が長持ちするんだから、とりあえずフリーザーにいれとけばいいんじゃない?」と思うかもしれませんが、冷蔵や冷凍によって母乳の成分は影響を受け、変性してしまいます

つまり、母乳の機能が最大限発揮できなくなります。

母乳のメリットを最大限に引き出すためには、①新鮮母乳(冷蔵も冷凍もしない、絞ったままの母乳)→②冷蔵母乳→③冷凍母乳の順で優先度は下がっていきます。

ただし、新鮮母乳の保存に関しては「20℃以下」という条件が付いており、特に夏場の暑い時は上記の期限には当てはまりませんのでご注意くださいね。

それから、冷蔵庫・冷凍庫ともドアポケットに保存するのはやめましょう

ドアポケットは温度変化が激しい場所なので、搾母乳の保存場所としては適していません。

搾母乳の加温・解凍方法

冷凍庫・冷蔵庫で保管している搾母乳は、解凍したり温めたりして赤ちゃんに与えますよね。

間違った方法で搾母乳を解凍・加温すると、母乳の成分を変性させ、母乳の機能が十分発揮できなくなるのでご注意ください。

冷蔵した搾母乳の温め方

冷蔵庫に保管した搾母乳は、人肌程度(38~39℃)で加温します。

「早く飲ませたい!」と熱湯で加温すると、先述したように母乳成分が変性してしまうのでおすすめできません。

授乳のタイミングを見計らって、少し早めに加温を開始する必要があります。

冷凍した搾母乳の解凍・温め方

冷凍母乳も冷蔵と同じく、人肌以上の温度で解凍しないように注意が必要です。

先に解凍だけしておきたい場合は流水解凍がおすすめ。

常温や冷蔵庫で長時間かけて解凍すると、雑菌が増殖する恐れがあるためです。

流水解凍しただけの、加温していない搾母乳なら、解凍後冷蔵庫で24時間の保存が可能です。

まとめ

  1. 母乳の冷凍・冷蔵保存方法
  2. 母乳の冷凍・冷蔵保存期間と保存の注意点
  3. 搾母乳の加温・解凍方法

についてまとめました。

搾乳方法については、手絞り編・搾乳器編に分けて記事を書いていますので、そちらをご覧くださいね。

母乳が痛みなくたくさん絞れる手での搾乳方法:5つのやり方のコツ

2018年8月18日

搾乳器で痛い!出ない!にならない9つのコツ

2018年9月25日

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