母乳過多の症状は、お母さんにも赤ちゃんにも出る。

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助産師16年&母乳育児支援者&一児の母。助産師の仕事の中でも特に母乳育児支援が好きで、たくさんの母子の母乳ライフのお手伝いをしてきました。 「『母乳だけ』も混合栄養も全部母乳育児」という思いで、母乳育児を科学的な視点+リアル感覚の両方から解説しています。趣味は子ども服作り。
母乳が出過ぎて、いつもおっぱいがパンパンに張ってる…

これって母乳過多なの?どんな症状があると母乳過多なの?

という疑問にお答えします。

「母乳が出過ぎる」という悩みは人に苦労を理解してもらいにくく、時には「ぜいたくな悩み」と言う人もいて、体の辛さもさることながら、精神的にも大変な状態ですよね。

母乳過多の話題はボリュームが非常にあるので、今回は「母乳過多の症状」にフォーカスしていきます。

この記事で分かること
  1. 母乳過多のお母さんの症状
  2. 母乳過多の赤ちゃんの症状

母乳過多の症状は、お母さんにも赤ちゃんにも出る。

「母乳過多」というと単に母乳が出る量が多い状態と考える人も多いのですが、母乳過多の問題は時にとても複雑で深刻になることがあります。

なぜなら、母乳過多はお母さん側の身体症状だけでなく、赤ちゃんにも症状が現れることがあるため、どちらの様子にも注意しないといけないからです。

母乳過多のお母さんの症状

お母さんの症状①:授乳しても授乳してもおっぱいがパンパンで、ラクになることがない/少ない。

産後間もなくの時期、特に病院に入院しているような時期におっぱいが張るのはよくあることです。

これは産後に赤ちゃんが吸てつを繰り返すことで急激に母乳が作り出されるようになるために起こりますが、通常は退院の頃には授乳すれば張りがある程度解消され、次の授乳頃にまた張る…という変化に変わっていきます。

産後1ヶ月を過ぎる頃になると、母乳生産量と赤ちゃんがほしがる需要が一致してきて、おっぱいの張りをさほど感じなくなる人が多いように感じます。

一方で母乳過多の人は、退院後しばらくしても授乳時間より大分前におっぱいがカチカチに張ったり、母乳が大量に漏れ出てきたりします。

お母さんの症状②:しこりや乳腺炎などのトラブルを繰り返す。

症状①があると、「母乳生産量>赤ちゃんが飲む量」となるので、当然乳房内に飲み残される母乳が多くなります。

そうすると、母乳を飲み取れなかった部分がしこりになったり、うっ滞性乳腺炎を引き起こすこともあります。

単発のしこり・うっ滞性乳腺炎は誰でも起こす可能性がありますが、母乳過多の人は分泌量が多い故に、治しても治しても乳腺炎を繰り返すこともよくあります。

お母さんの症状③:妊娠前よりも痩せる。

母乳を作り出すためには、母体のエネルギーを使います。

ですから、母乳過多があまりにも進んでしまうと母乳生産に使われるエネルギー量が多くなって、急激に体重が減り、妊娠前よりも極端に痩せてしまう人もいます。

母乳過多の赤ちゃんの症状

赤ちゃんの症状①:母乳の出るスピードが速すぎるために、授乳しようとするとむせる・嫌がる・泣く

母乳過多のお母さんのおっぱいから出る母乳は、射乳(母乳がシャーシャー勢いよく出る事)の勢いが非常に強いことが珍しくありません。

  • 母乳がまるで水鉄砲のように出てくるので、母乳が赤ちゃんの喉を直撃したり
  • 一度に飲み込めないほど母乳が大量に出てきてむせることがあります。

母乳が喉に直撃する感じや一度に大量に口の中に入ってくる感じがするのがイヤで、母乳はたくさん出ているのに赤ちゃんが授乳を拒否するように泣き叫ぶこともよくあります。

赤ちゃんの症状②:頻繁に授乳したがる。体重増加が少ない場合も。

母乳過多の場合、赤ちゃんが飲み始めてすぐに泣いたり、のけ反って授乳を嫌がることも多いので、その時点で反対側の乳房から授乳する人も多いです。

そうすると、脂肪分を豊富に含む「後乳」を飲むことができないために、量としてはたくさんの母乳を飲んでいるのに摂取カロリーが少なくなります。

前乳メインで摂取カロリーが少なくなるので、

  • 母乳過多なのに頻繁に授乳したがる
  • 体重が思うように増えない

といったことも起こり得ます。

赤ちゃんの症状③:よく吐く。

症状②に書いたように、ローカロリーな前乳をたくさん飲んでいると、必要なエネルギーを得るために必要以上に量を飲んでしまう事があります。

赤ちゃんの胃は小さいので、カロリーの低い母乳をたくさん飲みすぎることによってよく吐くことがあります。

赤ちゃんの症状④:ガス腹になったり、水っぽくて緑がかった便をする。

症状②ににも書いたように、後乳は脂肪分が多く高カロリーです。

一方で、授乳の前半に出る前乳は、脂肪が少なく乳糖が多いという特徴があります。

母乳過多で後乳が出るまで片乳で授乳を続けられていないと、前乳メインで飲むことになるので、乳糖摂取量が多くなります。

赤ちゃんがたくさんの乳糖を摂取すると負担がかかり、

  1. ガス腹になる
  2. おならが多い
  3. 便が水っぽい
  4. 時に緑がかることもある

というような症状を引き起こす場合があります。

まとめ

母乳過多は程度が様々で、出る症状が人によって違ったり症状の深刻度が異なることもよくありますが、代表的な母子の症状を簡単にまとめました。

次回は「母乳過多が起こる原因」についてまとめていきます。(準備中)